転倒防止のための速筋を鍛える筋トレ


NHKの『みんなで筋肉体操』の指導者として注目されている谷本道哉さんが、テレビ朝日『羽鳥慎一のモーニングショー』に出演。

高齢になると増える転倒骨折による寝たきりを防止するための速筋の筋肉貯金する筋トレを指導しました。

下半身と上半身の速筋を鍛える筋トレ方法や筋肉を作るのに良い食べのをなどが紹介されましたので書きとめました。中高年の方が簡単に出来る方法なので参考にしてくださいね。

速筋を鍛えなければならない理由

筋繊維は大きく2つのタイプにわかれ、それぞれの役割があって使われています。

  • 遅筋・・・持久力を発揮する筋肉。例えば、掃除や炊事、歩いたり、マラソンなど有酸素運動の時に使われます。
  • 速筋・・・瞬発的に発揮する筋肉。例えば、重い物を持って力をいれたり、短距離のダッシュなど無酸素運動の時に使われます。

日常生活では、持続力を発揮する遅筋は良く使われていますが、速筋は日常生活であまり使わないので年齢と共に減少し、80歳になると35%以下になってしまうそうです。

筋肉はもちろん速筋・遅筋の両方を鍛えるのがいいです。ですが、高齢者に多い転倒を防ぐには、特に加齢と共に減少してしまう速筋を意識して鍛える必要があるそうです。

瞬発的に力をいれる運動は危険ではないのか?

ここで、番組のコメンテーターである女優の高木美保さんから「動脈硬化とかの心配があって、力を急に入れる速筋の運動は危険ではないのか?」と質問が出ました。

谷本さんはそれに対して「血圧があがるので高齢の方や高血圧の方は100㎏ある重い物を持つスクワットはリスクが伴います。だから、自分の体重を使った筋トレを上手に行えばちゃんと筋肉はつく。

また、立って行う筋トレは血圧が上がりにくく、寝て行うと血圧は上がりやすくなる。心臓の相対位置の関係で心臓の位置が低いと勢いが強く血液が戻ってくるので、寝て行うと血圧が高くなる。スクワットは立っておこなった方が血圧は上がりにくい。」と解説。

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日常生活で1日100筋肉貯金を目指せ!

普段の生活のなかでも速筋は鍛える事ができます。それを積み重ねるのが筋肉貯金です。谷本さんが考えるには1日100筋肉貯金出来るのが理想だと。

それには日常生活でも筋肉貯金はできるのでそれを目指した生活をすると良いとの事。それぞれの貯金額の目安は以下の通り。

  • トイレ掃除・・・5貯金
  • テーブル・・・10貯金
  • 布団の上げ下ろし・・・40貯金
  • ウォーキング(8000歩)・・・20貯金
  • お米や漬物石など重い物を持つ・・・40貯金
  • お米や漬物石など重い物を下ろす・・・50貯金
  • 2~3階分の階段を上る・・・50貯金
  • 2~3階分の階段を下りる・・・60貯金

以上が目安になります。1日100貯金を目指しましょう。

重い物を持ち上げるよりも下ろす方が速筋は鍛えられる!

日常生活で筋肉貯金する際のポイントは、重い物を持ち上げるよりも、下ろす方が鍛えられることです。同じように階段の上り下りも、下がる方が速筋は鍛えられます。

谷本さんの解説によると、速筋は強度が上がると使われるようになりますが、例外的に下ろす動作や階段の着地のように衝撃を受け止める動作は、カラダを守る為に筋肉で衝撃を受け止めているので速筋が優先的に鍛えられるのだとか。

だから階段を下りる時は、エレベーターを使わないで階段で歩いて下るのは速筋を鍛えるにはとても良いチャンス。意識して階段を使いましょう。

その時ですが、荷物を下に下ろす時は卵を置くようにそーっと置いて、階段を下りる時もドンドンと衝撃を与えて下りないでジワリジワリと下りるようにしましょう。

また、ウォーキングも布団の上げ下げより貯金額が低くなります。これについても谷本さんは「ウォーキングは、動脈硬化やメタボなど生活習慣病を予防するためにはとても大切な運動ですが、速筋を鍛えるためには沢山歩いてもそんなに速筋を鍛えられない。」と話されていました。

そして、さらに効果的な方法が紹介されました。

先ほど紹介した日常生活で100の筋肉貯金する事も良いですが、理想的な鍛え方は1回で100の筋肉貯金をしてしまうことが速筋をより効果的に鍛える事ができるそうです。

そこで、谷本道哉さんから下半身と上半身を鍛える2種類の筋トレが紹介されました。

効果UP!1回で100の筋肉貯金をする下半身の筋トレ!

  1. テーブルの前に立つ
  2. 手を使わずに2秒でしゃがむ
  3. テーブルに手をついて2秒で立ち上がる

10回をセットに、これを1日1~2セット行うと100貯金できます。

【ポイント!】

  • しゃがむとき、真っ直ぐしゃがむと膝を痛めるので、腰に手をあてて、前屈みなって椅子に座る時のように、しっかりお尻を引いてしゃがみます
  • 背中は真っ直ぐにして、丸めない!
  • しゃがんで、太ももが地面と平行になるよりも、さらに深くしゃがむと効果があります。

【鍛えられる筋肉は!】
太太四頭筋と大臀筋が鍛えられます。体重を支える筋肉なので転倒防止に役立ちます。また年齢ともに崩れてしまうヒップのラインも鍛えられるので女性におすすめ。

さらに、速筋は糖代謝が得意なので、糖尿病のリスクをさげる事も期待できるそうです。

上半身の速筋を鍛える筋トレ

  1. テーブルを固定して、テーブルに手をついて腕立て伏せをします。※机の代りにキッチンのシンクを使うと安定しているので良いそうです。
  2. 手を肩幅くらい広げてテーブルにつけます。
  3. 足を揃えて2秒かけてじっくり腕を曲げてカラダをテーブルに近づけます。
  4. 片足をついて2秒で体を上げます。

10回をセットこれを1日1~2セット行うと100貯金できます。

【鍛えられる筋肉は!】
大胸筋、三角筋、上腕三頭筋が鍛えられます。転んだ時にとっさに手をついて体を守ることができます。

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筋肉をつくるのに必要な食べ物

タンパク質を毎食3回20g以上摂りましょう!

  • 豚の生姜焼き100g・・・約22gのたんぱく質
  • 卵1個・・・7~8g 1~2個食べると良いとの事。
  • 納豆1パック・・・7~8g

その他に、谷本さんがおすすめするのはギリシャヨーグルト。タンパク質が2倍以上あるので、食事の間に食べるのがおすすめなんだそうです。

また、カニかまぼこも長いかにかまには10g近くタンパク質が入っている商品もあるので間食に食べるのにオススメ。間食でタンパク質を摂るのはとても大切な事なんだそうです。

最後に

番組の冒頭、谷本さんは「筋肉は裏切らないと言っていますが、筋トレはやり方次第でいくらでも裏切ります。効果のない筋トレ方法は世の中にたくさんあります。それなので、僕は裏切らない筋トレを提供しなければならないし、体の仕組みを考えて裏切らない方法を紹介していければと思って今日はこさせていただきました。よろしくお願いします。」と話してから筋肉貯金をするための筋トレ講座がはじまりました。やっぱり熱い人だ!

私たちも、転倒骨折が原因で寝たきりなってしまったら悲しいです。一生自分の足で歩けるためにも日々速筋を鍛えましょうね。

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